〜フレッツで何が変わるか〜

はじめに〜2001/9/30〜2001/10/17


   2001/10/21 

 フレッツISDNユーザーであるM田さんに、「一回線しか使えない」の謎を問うてみた。
 M田さんの回答は、「ネット中でも電話やfaxは受けられる」とのことだった。「一回線しか……」は、「二回線分のうち一回線しか使えなくなる」という意味合いであるらしい。そりゃそうだ、一回線はネットでふさがっているんだから。
 確かに、解釈によってはそうとも読める。読みとれる、と言う方が正しいか。私の解釈の甘さを責めるべきかNTT。だから問い合わせの返答も来ないのか?
 私のような、要はアホな質問をしでかすお客は今までいなかったのであろうか。
 アホであるが故に見ぬふり聞かぬふりを決め込んでいるのであろうか。
 電話番号まで打ち込ませるのはなにゆえであろうか。これで今後ISDNの勧誘でも来て見ろ、私は遠慮なくキレるぞ。

 「専門のスタッフがお答えします」と書いてる割に、私の質問は二度までも忘却の彼方である。重ねて言うが、私ばかりが客ではない。大多数の一人であるともわかっている。だがな。
 やれんことは言うな。書くな。予定ばかりを話すな。

 M田さんからの話を聞くに、コンサルティングの担当者は、私の回線状況をよく知らないのではないかと思い始めた。
 基本料金のみを払っているシンプル回線だったら、あのやりとりで済むだろう。あるいは訳もわからず了承して、フレッツとテレホなどというアホな料金体系をやらかすのかもしれない。
 よく知らないまま話している、となれば、あの、どことなくマニュアルチックな応対にも合点がいくというものである。
 
 何か質問があったら窓口に行こう、と決意したのであった。

申し込みから20日経過。

2001/10/23
 十二時三十分。NTTから電話が来た(昼休みはないのかい?)。
 工事日が決まったとのことである。10月29日。これには正直驚いた。今月のものになるとは思ってもいなかったのでちょっと見直した。
念のため、取り外すサービスを確認する。まずテレホーダイ。「外しますよね?」と確認すると、そのまま付け足しそうな感触の返答が来た。確かにINSテレホーダイというものもあって、これはISDNのテレホなのだ(そのまんまだな)が、フレッツになるなら意味はない。よっぽど言ってやろうかと思ったが、こじれそうなので結局黙っていた。
 次に、ダイヤルイン。これもなんだか付け足されそうだ。私の基本料金の半分を占める(圧迫するとも言う)こればかりはなんとしても外さなければならない(って言うかそこまで思いながら使うなよという気もするが便利なんだな)。
 最後、プッシュ回線。これがまた笑止なことに、「ISDNになったらデジタル回線なので自動的に外されます」とのたまわれた。そんなこと今まで言ったか。前回私に説明したか? こちらの知識不足とも取れるような物言いがまた私の神経を逆なでする。そういうことは早く言えよ、とこれも言いたがったがやっぱり黙っていた。
工事の時間は午前に指定。NTTから工事開始の確認電話が入るという。それが終わったらいよいよTAを取り付けてよいそうだ。先走って取り付けると電話がつながらなくなるかもしれないとのことで、携帯電話番号をも訊かれたりしたのだが、諸事情あって教えられなかった(PHSがあるんだけどさ)。
 もっともこの確認電話は、必ずしも直接とらなくてよい(何しろ私にも仕事がある)そうで、その場合は帰宅後(つまり工事完了後)にTAを取り付ければよいらしい。しかし、である。これまですったもんだしてきた感が強いので、できる限り連絡は直接とりたい。加えて不良社会人の私は当日(月曜日)休暇を取ることにした。
 設定資料などは、工事日前には郵送で送るとのこと。担当者の声音はなんとなく、荷が下りたような印象である(そりゃ私はいやな客だったろうな)。
 なお、実際にISDNとして使えるようになるのは、午後五時過ぎからということだった。

 帰宅後、買いっぱなしだったTAの箱を開けた。本体は意外に軽く、おもちゃみたいである。子機にあたるPCカードのほうがまだ本物っぽいぞ。
 一センチもある説明書を開いてみたが、取り付けるわけにも行かず、文章がてんで理解しがたい。とりあえず「最初にお読みください」てなところを読んで、接続の概要などをちょっと頭に入れた。カードはおそるおそるスロットに差し込んでみたが、問題なく入るようだ。そりゃ形はみな同じなんだろうな。
 ちなみに説明書が厚いのはWinのバージョンごとに説明してあるからである。したがってすっ飛ばすところもかなりある。ついでにメーカーがNECのために、BIGLOBEへの入会が勧めてあった。TAにかぎらずNECのパソコンもBIGLOBE万歳である(運営してるのNECだからね)。それ以外のプロバには入りにくくすらなっているので、初心者だったらBIGLOBEに流れること請け合いだ。

申し込みから22日経過。


2001/10/25

 ISDNの設定資料集が届いていた。すっかり忘れていたあたりが信用度ナッシングの私。今までにない迅速な処理じゃないか?
 同封されていたのは、ダイヤルアップに使うナンバーなどの「設定集」、インターネット接続ウイザードなんぞの入力方法を書いたセットアップガイド。それから、フレッツISDNに対応したプロバの一覧表だった。対応都道府県もだいたい書いてあってこれは非常にわかりやすい。またそれぞれのプロバのドメインもかいてある。私が選んだA社のは、はっきり言って、長い。おまけにハイフンが使われている。「ne.jp」とか「or.jp」とか「com」をふくめて四つ以上の単語が使われるというのは長くて嫌いだ。ハイフンが入るのも同じくらい嫌いだ(数字が入るのも嫌いだ)。A社のドメインは見事なまでにその条件を満たしている。この一覧表を見てからプロバを選べばよかったなと思ったが、A社ほど低価格に設定しているところは多分ないだろう。アドレスはどうとでもなるし、ということで自分をなだめた。
 テレホに突入してから、改めてA社に入会申し込みをする。コンビに振込みや銀行振込もあるが、手数料がかかるのでやめた。カード決済で入会申請は終わったが、仮IDが発行されるわけでもなく、一週間程度でIDその他が郵送されるとのこと。こういうプロバもあるんだなと思いつつ、ISDNが開通するころとあわせて設定できそうだしいいか、とまた自分をなだめたのだった。

申し込みから24日経過。

2001/10/29

 10時20分。NTTから電話が来た。工事を担当するらしい男性(今までは女性)からだった。
 これから工事をする、とのこと。ダイヤルイン番号を外して、契約番号がデジタルになる、と改めて言われ、また携帯番号を訊かれたがやっぱり教えなかった。上手く設定できない場合はフリーダイヤルにかけてくれということになった。
 昼にはTAをつけていいかと尋ねたら、11時にはつけていいとのこと。工事はどれくらいかかるのか訊いたら、「10分くらいです」と軽やかに言われてしまった。この10分のために私は三週間待たされたのかい。まあいいさいまさら恨み言は言うまい。

 その後また寝てしまったり(何しろ電話で起きたのだからな)用事を済ませたりして、午後四時からTAのセットを開始。インストールだのなんだのに一時間はかかるだろうと踏んだのだ。なんとも迅速なことにA社からの入会案内も届いていた。土日を抜いたら著しく良心的な処理速度だ。これなら仮IDもいるまい。ともあれこれで、ISDNの設定をA社でできるというものだ。手間は少ないに限る。
 しかしながら、だ。TAそのものの設定に加え、カードの接続、ダイヤルアップの接続(おまけにプロバの設定)と、一体どれからやりゃー良いのかという状態。TAがつながらないとネットもできんだろうということでTAから着手した。
 説明書通り完全完璧にできたかは自信がないが、とりあえず電話はかけられる。ネットもできた!! ビバPCカード!! ネットにつないだまま時報に電話をかけてみた。聞こえた。当たり前だがなんという幸せ!!
 ところが、かけることはできても、電話が受けられない。PHSから何度かけても、ベル音がならずに電話が途切れてしまうのである。接続不良かはたまたパソの設定がおかしいのだろうか。この時点ですでに1時間以上が経過していたが、電話受けられないとなるとかけられない以上に問題なので、途方に暮れつつ自分なりにいじってみた。
 設定を何度も上書きしたりして不安は募る一方である。だが私はひらめいた。fax(というか電話機)の設定が拙いのではないだろうか。
 過去にも、ダイヤルインの設定のおかげで涙をのんだことがある。もしかしたらこれがネックなのかもしれない。説明し世をめくって、また見よう見まねでダイヤルイン設定を解除した。して、改めて架電。
 ……ビバ! 
 慣れたベル音が聞こえた日には、思わず受話器を取ろうとさえ思ったほどだ。いや取った。話すのも馬鹿馬鹿しいのでそのまま置いたが、これで送受信は完璧!!! あとは、ネットの最中にfaxを流してもらうべく、知り合いに連絡しまくった。
 しかしなんだ、ダイヤルインにはどこまでも手こずらされる。ちなみに、3つ以上の番号が持てるそうだ。二つまででイイならISDNの場合は「iナンバー」というサービスがある。例の担当者はその辺ひとっ言も言わなかった。iナンバーはプラス300円。危うく1300円の差額を払うところであった。

 夜、今まで使っていたテーブルから、れっきとした椅子机パソを移した。電話線からは約1.5メートル離れている。コードはない。カードのみ。
 当たり前といえば当たり前だが、その位置からでもなんの問題もなく接続できた。あまりにも当たり前すぎて、コードがつながっているかのような錯覚さえ覚える。おまけに、何時間つないだとしても全然かまわんのだよな! ブラボー!!
 知り合いからfaxが流れてきたとき、私の幸福度は頂点に達した。すばらしい。ビバISDN。ビバPCカード。大枚はたいただけはあるぜ!!

申し込みから25日経過。長かった……。

《最後に》
 11月中旬。ADSLでもネットと電話を併用できることを知り、かなり打ちのめされる。回線速度だってそっちのが速いし、ルーターだってレンタルできるし、良いことずくめじゃないかよう……うおううおう(泣)
 だがしかし。ADSLだと基本料金は、アナログ電話時代と変わらないそうだ。加えてプロバ代。回線速度も結構不安定なようである。引っ越すとなんかいろいろめんどいらしい。
 長い長い目で見れば、似たり寄ったりと言うことであろうか。私のようにfaxと併用している人種には、ISDNの方が向いているのではと言うことだった。
 
 ダイヤルインを解除してしまったため、faxの受け取りが煩雑になる。今まではベル音すら鳴らずにがぎがきと送られてきていたのが、今度は必ずベル音が鳴るようになり、留守メッセージが流れた時点でやっと送られてくる始末だ。どちらも自動受信なのは確かだが、深夜のベル音というのは決して快適とは言えまい。
 ということで、「iナンバー」を申し込む。マイラインをNTTに登録してると基本料金が一割引になるって言うし、それの差額でiナンバー代もカバーできるか。

 2002年6月、星河さんにISDNの手ほどきをする。というかTAのつなぎ方を訊かれて午前3時まで解説(泣)
 で、自分の申し込み確認書を見直していたら、苗字が違っていることに気がついた(爆) 微妙に似てるがまちがわんでくれ頼むよ。
 ということで数日後にNTTに出向き変更を依頼。シスプラ経由で申し込んだ旨話したら、「だからうち(NTT)の名簿に記録がないんですね」と呟かれる。いやそういう問題じゃないだろよ……基本回線で名前照合しとけよ、と思ったが面倒なのでフツーに黙っていた。てゆうか私も速攻で気づいとけよな(汗)
 とりあえず、詫びにタオルをもらう。
《結論》
 中継所と近いならばりADSLかもしんないが、ちょっとずれただけで使えないみたいなんでプラマイゼロってとこか。前からのパソだと逆に耐えらんなくなるみたいだし。ISDNはメラ早いというわけではないが、安定してるからまあよしって感じで。初期費用高価いけど。
 全国統一番号なのもISDNの方が楽(引っ越す可能性のある人は)かね。あとフレッツはメラ気楽なのでお勧め。ダウンロードも寝ている間を使えます。
 
 そんなところで、劇終。

はじめに〜2001/9/30〜2001/10/17

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