2000 ISU FOUR CONTINENTS
FIGURE SKATING CHANPIONSHIP
in Osaka 22−27,2000

前夜1日目2日目

 全国のフィギュアスケートファンの皆様、いかがお過ごしでしょうか。にわかファン歴も二年に達しました天野です。’99年のN杯における、「本田君壁激突」にいたくショックを受けまして、後先考えずにチケットを買いに行った12/11……公私ともにいろいろあって、行けるかどうかしばーらく悩んでたんですが結局行ってしまいました。今度は大阪です。男子シングルだけ観にいってまいりました(笑) 土日だったし。まあ翌月曜日もしっかり休暇とりましたけどね(笑) だってその日のうちに帰って来られないんですもの。
 現在地から大阪となると、新幹線を使っても6時間もかかるので(苦笑)、寝台列車でのんびり行こうと決めました。てーかそれでないと時間が合わないとも言う(泣) なまじ飛行機とか乗ってしまうと、空港までが厄介だったりするのです。いやぁ寝台列車は初めてです。どきどきしますねー。‘98年のNHK杯の時は、カーペット車という雑魚寝な列車に乗っておりました。座席も何もなくて、横になれるとゆーだけの列車です。毛布と枕はあったかな。あととなりの人とはちょっとだけカーテンで仕切ってあるのだ。
 大阪と言うところは高校の修学旅行でちらと行っただけなので、地理などさっぱりわかりません。しかも今回、目前に迫った同人誌の入稿日のおかげでろくに情報収集もせなんだよ。目前すぎてアタシは原稿用紙をカバンに詰め込まざるをえませんでした……(泣) 一晩でも無駄にできなかったのでございます……。
 そんなわけで、会場がひとまず「大阪プール」と言うことだけをネットで調べ(こういうときほんとに便利ね)、ダメ元で大阪在住のM田さんにメイルでお尋ねしてみたのです。M田さんはわたくしのつたない本田本をお求めくださった良い方です。かくしてM田さんから大阪プールまでの行き方を親切に教授された私は、そのメイルをプリントして大事にカバンに入れました。今回はこれが命綱です。(大概はるるぶの類を買ってたりする)
 2月25日、午後十時。雪深い日本海道を駆け抜け、駅に着いたのはよいものの。寝台「日本海二号」の前を走る「あけぼの」が大雪のため二時間以上も遅れているではないですか! てなわけで「日本海」も遅れております。ひとまず一時間は遅れるとのこと。おいおいアタシの貴重な時間を返してくれよ〜。大阪に早く着いたからとて何かすることがあるわけではないのですが、光陰矢の如しタイムイズマネーを重々感じている身としては、こういう何もできない時間にいらだちが募ります。しかも経過報告のアナウンスが聞こえる場所にいてくれとのお達しなので、駅の待合室に一席構えてとりあえず仮眠とることにしました。何しろ原稿との闘いですでに体力消耗しております。でもうまく眠れない……緊張している模様なり。
 十分二十分と順調に遅れ、「日本海」が到着したのは日付が変わる直前……ホームに舞い降りる雪が寒さを深めます。てーかまじめに寒いです。アタシの緊張度もかなりキています。嗚呼こうまでして私は大阪に何を求めるのでしょう? パソコンソフトで調べた乗車賃より1万円も高かった寝台料金をはたき、目前の修羅場を捨て置いてまで……それもこれも本田君に会いたいがためなのでしょうか。
 その何日か前に、‘99年のNHK杯の総集編を偶然見ましてね。放映時にビデオは撮ってあるんですが、結局まだ見られてもいなかったので、N杯の放映を見るのはこれがはじめてでありました。
 ……本田君が泣いてる……。
 「泣いた」というのは風の便りに聞いておりましたが、ああまで号泣しているとはおもわなんだです。そりゃ壁に激突しましたからね。全然跳べませんでしたからね。そんな泣きっぷりを見ていたらセンチメンタルジャーニーに突入いたしまして、やはり私は行かねばならぬ、と誰にともなく誓ったのでございます。
 さて初めての寝台列車は、見るものすべてが新鮮です。ホンマに寝台なのですなぁ。シーツに毛布に浴衣までありましたよ。さすがに浴衣は使いませんでしたが、有り難く毛布をかぶって早々寝に入りました。大阪までは半日、12:30の開場にはかろうじて間に合うでしょう。つーか間に合ってくれないと困ります。終点なので寝過ごすこともありません。つまりここではなんの迷いもなく寝ていいわけです。嗚呼、ささやかな幸せ……。
 途中深夜のアナウンスで何度か起こされたものの、横になれる分夜行バスよりはかなり快適でございます。上野着のもあるのでこれから利用しようかと思いましたが、料金が倍なのであっさり却下です。しかも新幹線のほうが安いかも知れません。却下です。アタシはエコノミー旅マンです。多少苦しくとも夜行バスは欠かせません。
 そして私は大阪まであと2時間という、とうにお天道様も高い時間から完全に熟睡し、大阪着のアナウンスに慌てて飛び起きるのでした。

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